占星術

月の童子

空気が秋に変わった。昨日の朝日カルチャーセンターの講座では日本における月神観念の変奏譚を取り上げたのだけれど、考えてみれば8月は月の話ばかりしていたような気がする。月について語るのは、生命のあやうい均衡が保たれ破られる、父母未生以前の密閉空…

人はなぜ空想を現実として知覚するのか

先日、受講者の方から講座が終わった後に「太陽と月(の占星術的な解釈)を自分自身そのもの、ないしそれに近いものだと思い込む傾向にあるのはなぜか?」という質問を受けて、その場であまりうまい返答ができなかった。そのことについて、整理がてらここに…

本の帯とアスペクト

地球から見た時に或る惑星同士がとっている一定の角度のことを、占星術では「アスペクト」と呼ぶ。これはもともとラテン語で「見ること、注視」などを意味する“aspectus”に由来した言葉で、惑星同士がたがいに視線を交わし「アスペクトする」とき、その角度…

シンネンを占う

年末まで、忘れっぽい自分のために、整理もかねて今後について思うことをつらつらと書いていこうと思う。 『ゴットファーザー』にみる土星と冥王星 12月13日に朝日カルチャーセンターで「2015年を占う」という講座をやらせてもらってから、無性に『ゴッドフ…

2014年の春分図雑感

20日の春分の日の晩は、鏡さん宅での宴会に参加するのと並行して、 大阪でラクシュミーさんいけださん芳垣さんらのやっていた国際占星術デーUst放送に 電話で春分図についての一言コメントさせてもらった。やはり今回は何と言ってもまず東の地平線に昇ってい…

悲しみの分母(キローンの解釈について)

キローンの占星術的解釈についての走り書きです。一般的な解釈とはズレてると思うので、あしからず。 (神話の登場人物ケイローンと惑星としてのキローンを区別するためここではそう呼ぶことにする)「1977年に発見された新しい惑星の名前として命名されたケ…

「占いはあなたを癒せるか」(宮台真司×鏡リュウジ対談)より抜粋

『アニマの香り』に収められている両氏の対談が行われたのは、今から12年前の2000年。 「現代日本において、あえて占いに取り組んだり利用したり享受したりすることになんか積極的な意味あんの?」 というもんだいを考えるにあたり、今読み返してみても非常…